院長コラム

家庭医とは?

 私は、患者さんの家庭医として、様々な健康問題の解決のため出来るだけ誠意をもって努力したいと考えています。


 ところで、このフレーズに出てくる家庭医とはいったい何でしょうか?この家庭医がいるクリニックとは、お店に例えれば、コンビニエンス・ストアと考えてください。専門医のクリニックは、専門店ですね。 大病院は、デパートでしょうか。コンビニエンス・クリニックは、患者さんのすぐ傍にあり、すぐに相談にのれる気軽さ、近接性を持っています。 また、ずっと長い時間のなかで、継続的に医療を提供します。さらに、心や、身体、社会的背景を考慮に入れて、包括的に医療を展開していきます。また、必要があれば、ケアマネージャーや、専門医、保健師、行政担当者とも協調しながらチーム医療を行います。最後に患者さんの主治医として、責任を持って、診察、治療にあたります。これらの近接性、継続性、協調性、包括性、責任性の5つの要素を持つのが、家庭医だと私は考えています。


 わざクリニックには、入り口の壁にこの5つの要素がモットーとして掲示してあります。これらの5つの要素を十分に実施することは、大変なことですが、同時にヤリガイのあることで、皆様がお求めになっていることだとも確信しています。


 コンビニエンス・クリニックでは、症状としては、主に、咳、腹痛、下痢、嘔吐、熱などといった様々な健康問題を扱います。これらの健康問題の8割ほどのありふれた問題は、私のクリニックで対処可能と考えています。これらの健康問題については、質の高い診察と治療を心がけたいと思います。しかし、残りの2割は、紹介が必要です。その場合は、責任を持って、優秀で暖かい気持ちの専門医を紹介します。手前味噌ですが、紹介したときは、私自身は、オーケストラの指揮者のようにありたいといつも願っています。つまり、患者さんのトータルな健康を奏でるために、優秀で人間的な専門医の集団(オーケストラ)と信頼関係を構築して、時には、ヴァイオリン(たとえば循環器専門医)、ビオラ(例えば外科医)などにタクトを振る(紹介する)わけです。


 これからも、家庭医として、皆様の健康な生活をサポートしたいと心から願っています。

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